SMが身近になった社会的背景とは「変態と道徳」
もうすぐ、元号が変わるそうですね。昭和から、平成、その次の元号で何が変わっていくのでしょう。では、昭和と平成で大きく変わったことと言えば何でしょうか。
消費税なし⇒消費税8%、ビデオ⇒DVD、喫煙⇒禁煙、家庭電話⇒携帯電話……。数えたらキリがありませんね。思い付くものは、物質的なことばかりですが、精神的なものはどうでしょうか。
昭和まで性癖の中で「タブー」と言えば「SM」でした。
昭和の貴婦人が「私はSです」何てことは言える社会ではありません。
平成になると、「俺はマゾだ」、「私はドエス」と、性癖に限らず性格的な言葉を指す場合もありますが、言葉に発せる世論になりました。
なぜ、こんなにも「SM」が身近になったのでしょうか。
日本でのSMの歴史を振り返ると、1950年代に発刊された「奇譚クラブ」にヒントがありそうです。
それまで、極一部のマニアに向けた「見世物小屋」であったSMが、一冊の媒体が読者を増やしていきます。中でも、SMマニアの読者投稿を積極的に受け入れたことが、ファンを増やしたと言われています。
その後、1960年代に入ると「ピンク映画」のSMの描写でより一般に浸透していきます。小説中心から写真付きのSM雑誌の登場。
そして、1980年代の「ビデオ」の登場がSMに大きな影響を与えます。
SM雑誌からSMビデオへ。そして、平成になり、インターネットの時代です。
世界中のSM情報が簡単に手に入る時代になりました。
SMが身近になった背景には、メディアの発展が大きく関係しています。
例えば、「俺は万引きが趣味」(しちゃいけないことです)とはいつの時代でも口に出すことはできないでしょう。
言えないとは、受け入れられないという意味です。昭和だとか時代は関係ありません。
では、SMはタブー視されてきましたが、これだけ身近になったということは道徳的に間違った行為ではなかったのです。
「ツァラトゥストラはかく語りき」で言われた「道徳の矛盾」とは、
現代にあてはめれば、SMにも同じことが言えるのではないでしょうか
安西りさ
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